ミッドナイト・感情マーケット
歌詞
ネオンの海に 溶けるクラクション
午前二時の ホログラム
誰も知らない 露地の奥で
ひそやかに開く 秘密の市場
ビルとビルのスキマに 揺れるランタン
古びたディスプレイに 浮かぶ言葉
「不要な思い出 高価買取」
「余った恋しさ ありませんか?」
ポケットの中 握りしめた
行き場のない 痛みのコイン
見知らぬ誰かが 差し出す指先
「それはいくらで 買ってくれるの?」
ガラス瓶の中に 閉じ込めた溜息
青い光を放って 揺れている
誰もが孤独を 売り払っては
偽りの温もり 探しているの
ようこそ ミッドナイト・感情マーケット
愛も怒りも コインに変えて
君が捨てたい その悲しみすら
誰かの夜を 照らす明かりになる
回るメリーゴーラウンド ネオンの街で
買い求めた夢を 抱きしめるの
夜が明けるまで 踊り続けよう
この切なさが 消えてしまう前に
棚に並べられた 透明な瓶
「幼い頃の 眩しい夢」
「昨日流した 名前のない涙」
値札のついた 誰かの記憶
君の差し出した その寂しさは
とても綺麗で 高価な宝石
手放すのが 急に惜しくなって
見つめ返した 僕の瞳
手触りのない 仮想の温もり
デジタルデータに 換算されていく
それでも僕らは 探しているんだ
心を満たしてくれる 何かを
ここは ミッドナイト・感情マーケット
欲しかった希望を 競り落として
誰もが演じる 主役のドラマ
傷ついたことさえ 忘れるために
通り過ぎていく 人波のなかで
君の手の温もり 探していた
夜の静寂に 溶け込む前に
本当の言葉を 届けてほしい
「全部売り払えば 楽になれるよ」
甘い囁きが 街に響くけど
手放したくない 痛みのカケラ
それこそが 僕の生きてきた証
さようなら ミッドナイト・感情マーケット
コインを投げ捨て 手を取るよ
完璧な幸せなんて いらない
不器用な心で 君と生きていく
霞んでいくネオン 朝焼けの空へ
光の粒子が 降り注いでいく
もう二度と ここには戻らないよ
本当の自分を 抱きしめたから
朝が来る 街が目覚めていく
消えていく ホログラムの店
だけど胸の中 残った温度
君と見つけた 本物の愛