落ち葉、わざと踏んでる
歌詞
カサッ カサッて 鳴らすたび
沈黙が ちょっとだけ 軽くなる
いちょう並木の 帰り道
いつもより 君が無口で
「寒くなったね」 その次が
ふたりとも 見つからない
赤いのを選んで ひとつ
黄色いのを選んで またひとつ
スニーカーの先で 鳴らしてる
心臓の音 隠すみたいに
気づいてるでしょ 遠回りの理由
信号 青なのに 渡らない理由
言いかけた君の 息が白くて
私 また 足元を見た
落ち葉、わざと踏んでる
君の言葉 待ってる間に
カサッて鳴るたび ドキッてするの
ねえ もう 聞こえてるでしょ
落ち葉、わざと踏んでる
並木道は あと少しだよ
最後の一枚 踏み終わるまでに
その続き 聞かせてよ
去年の今ごろ ここで君は
友達のまんま 手を振った
同じ景色 同じ季節
違うのは 私の歩幅
ポケットの中で 握った手
出しかけて また しまい込む
木枯らしが ふいに背中を押して
肩と肩が ぶつかった
「ごめん」って言った 声が重なって
笑った拍子に 目が合った
落ち葉の音より 大きな音が
胸の奥で 鳴りやまない
落ち葉、わざと踏んでる
君の言葉 待ってる間に
カサッて鳴るたび ドキッてするの
ねえ もう バレてるでしょ
落ち葉、わざと踏んでる
並木道は もう終わるのに
最後の一枚 残しておくから
その続き 言ってみてよ
散ってゆくのは さよならじゃなくて
次の春を 待つための準備
だったら私も 怖がらないで
ひとつ 落としてみようかな
「ねえ」って呼んだら 君も「あのさ」って
また 声が重なった
今度は どっちも 譲らないまま
同じ言葉 言いそうで
落ち葉、わざと踏んでる
君の言葉 聞こえた瞬間
カサッて音が 遠くなるくらい
ねえ もう 世界が静か
落ち葉、わざと踏んでる
並木道を もう一周しよう
最後の一枚 ふたりで踏んだら
今度は 手をつないで
カサッ カサッて 鳴る道を
帰りたくない 速さで歩く
沈黙は もう 怖くない
君の手が あったかいから