傘は口実 ジャケット
2026.09.05 Release J-POP/シティポップ(メロウ・ミッドテンポ)

傘は口実

歌詞

ラララ… 雨の匂い
九月の風が ドアを叩く

八月の終わりに借りた 透明のビニール傘
玄関の隅で ずっと乾いたまま
返すよ、って打ちかけたメッセージ
三回消して 天気予報を見てる

明日は雨らしい
それだけで少し 心が動いた
理由が欲しかっただけ
そう、わかってる

傘は口実 会いたいだけなんだ
濡れた駅前 二本持って立ってる
「持ってきたよ」って 笑って渡したら
きっと終わってしまう この長い夏が
だから今日はまだ 返さないでいる

アスファルトが冷めていく速さで
半袖の腕が 少し心細い
君の好きな曲 イヤホンの片方
渡したままの音が まだ響いてる

夏が終わるってことは
何かを返す季節ってことで
返したくないものばかり
増えていく

傘は口実 声が聞きたいだけなんだ
信号待ちの間に 息を整えた
「元気だった?」の 五文字の向こうに
まだ言えない言葉 ずっと畳んだまま
九月の雨が 背中を押している

軒下 二人 肩が触れる距離
「入る?」って聞けたら 世界は変わったかな
透明なビニール越し 滲んでいく街の灯
返せない気持ちは 折り畳めないまま

傘は口実 それでもいいから
君の名前を呼ぶ 理由をください
開いた瞬間 雨が上がっても
このまま歩こう 濡れてないふりして
夏の残り香 まだ手放せない
返さないままで いさせて

ラララ… まだ、返せない
ラララ… 九月の雨
ラララ…