バレてるならいいや
歌詞
息を吸って 三、二、一
下駄箱の前で 靴紐が急にゆるむ
そういう日にかぎって 君が後ろに立ってる
「おはよ」の二文字が うまく飛ばせなくて
喉のところで 一回だけ つまずいた
教室の窓は 全開のままで
十月手前の風が 前髪をさらっていく
友達が 目だけで笑ってる
机の下 つつかれてる
どうやら わたしの顔は
思ってるより ずっと正直だ
バレてるならいいや もう隠さなくていいや
好きって言葉を ポケットから出すよ
言えないまま 何度も畳んで
しわくちゃになった 気持ちだけど
受け取ってくれるなら いいや
半歩うしろを 歩くのはもうやめた
今日は 横に並んで 影を重ねてみる
君の歩幅は 思ったより小さくて
合わせることなんて 最初から簡単だった
長袖のそで口 くしゃっと握って
言うタイミングを 今日も五回 逃した
夕方が 早くなるから
迷ってる分 損してる
秋がわたしを 急かすなら
今日でいい 今日にしよう
バレてるならいいや もう取り繕わない
好きって言葉が 息を切らして走る
かっこよくないまま 声が裏返って
それでも ちゃんと 届いてほしい
笑われたって いいや
ずっと 秘密にしてたつもりで
たぶん 全部 顔に出てたんだ
鏡の前で 練習した表情は
君の前じゃ 一個も使えなかった
守るものなんて 何もなかった
失うのが 怖いふりを してただけ
バレてるならいいや 全部 言ってしまうから
好きだよ 好きだよ 秋風に乗せて
うまく言えないまま しわくちゃの声で
それでも ちゃんと 名前を呼ぶよ
返事は まだ 待てるから
バレてるならいいや 君にだけ バレていたい
これ以上 上手にはなれないから
下駄箱の前で 靴紐 結び直す
もう 逃げない